幼児期のアトピーの症状としては、ジュクジュクしていた湿疹が、1才ころからしだいに乾燥してきます。
体には、毛穴に一致した場所に小さなブツブツができます。鳥肌のように見え、さわるとザラザラした感触があります。
皮膚の一番表面の細胞である角質層が、こまかくはがれることもあります。皮膚は白く粉をふいたように見えます。
ひじの内側、ひざの裏、わきの下の周囲、くびなど、やわらかくてこわれやすい部分の皮膚が厚くなり、ゴワゴワしてくるのも幼児期のアトピー症状の特徴です。
かゆみが強くて、ひっかくために傷ができ、それがかさぶたになるということを何度も繰り返す結果なのです。 ひっかき傷のあとは、細菌やウイルスの感染症も起こりやすくなります。
耳たぶの付け根が切れて、血がにじんだ状態、いわゆる耳切れになるのも幼児期の特徴です。
唇やその周りが乾燥して、唇の端が切れることもあります。
ほおに丸い白いカサカサができることもあります。俗にはたけと呼ばれる症状です。
目の周囲が黒ずんでシワになる、眉毛の外側半分が抜け落ちる、また、眉毛が全部抜け落ちてしまうといった症状も幼児期のアトピーの特徴なのです。
このように、幼児期には、アトピー独特の症状が出て、独特の顔つきになることがあります。
また、足底 1/3 くらいの皮膚が乾燥してかたくなり、カサカサした割れ目ができることもあります。
ズック靴の内底などによる刺激性の皮膚炎で、ズック靴皮膚炎と呼ばれていますが、これも幼児期のアトピー症状の特徴です。
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