収縮期血圧が140mmHg以上、拡張期血圧が90mmHg以上のどちらかを満たす場合、高血圧と診断されます。
高血圧に特徴的な自覚症状はありません。ひどい高血圧があっても自覚症状があらわれない人も少なくありません。ただし、高血圧にともなって動脈硬化が進むと、頭重感、めまい、首筋や肩のこり、手足のしびれ、動悸などがあわられることがあります。
高血圧は自覚症状がないため、ついつい放置しがちですが、高い圧力が長年にわたって血管にかかると、とくに血管壁が薄い脳の抹消動脈は壊れやすくなります。これが脳出血という病気です。その他、目の網膜の血管が壊れると、眼底出血をおこします。からだの中心部を走行する大動脈では、血管壁が裂けて大動脈解離をおこし、解離部分から出血します。
また、高血圧があると脂質がたまりやすくなり、血管を詰まらせてしまいます。これは心臓では心筋梗塞、脳では脳血管障害をおこします。いずれも生命にかかわる病気でせす。
血圧は低くもなく、高くもない適度の圧力が良いといえるのです。
血圧を適正に保つには、塩分を控える必要があります。高血圧の人は、塩味に対して鈍感になっていることを自覚したほうが良いでしょう。
和食は脂肪の少ない献立にできる反面、塩分量が多くなりがちです。そこで、魚であれば干し物ではなく、生の魚を使うと良いでしょう。また、漬物の代わりに酢の物に変えるだけでも、ずいぶん塩分を減らせます。朝や昼に市販のおにぎりを食べている人は、夕食は薄味に心がけるようにしましょう。
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