低タール、低ニコチンの軽いタバコ銘柄がありますが、これらは特別な葉を使っているわけではなく、タバコの茎を少し混ぜ、フィルターの材質を変えるとともに、葉を巻く紙に小さな穴を空けて、一緒に吸い込んだ空気によって煙が薄まるというものです。
強いタバコを吸っていた人が、急に軽いタバコの銘柄を吸うと、空気を吸っているかのように勘違いしてしまうぐらいです。
副流煙は、低タールでも低ニコチンでもありません。開けられた穴によって副流煙の発生量が多くなるうえ、少量のニコチンを体内に効率よく取り入れようとするために、1本当たりの喫煙時間を本数が増え、周囲にとっても何も良いことはありません。
フィルター部分に開いている穴を、指や唇でふさぐこともできますので、これでは決して低タール、低ニコチンとはなりません。
喫煙者にとっては、一定のニコチンを摂取するまで喫煙しますので、結局、ニコチンを含め各種有害物質を、他のタバコと同じだけ体内に取り入れることになるのです。
相対的に喫煙量が増えることによって、一酸化炭素の吸入量などが増え、心臓血管病などの発生率が、むしろ増加する可能性のあることも指摘されているのです。
私も以前は、強いタバコを吸っていました。しかし、禁煙を意識したのと、体のためを思い、軽いタバコへ変えました。
当時の友人は、だんだん軽いタバコにすれば良い、最初は頼りなく感じるがだんだんなれるので、軽いタバコへしていっても、十分喫煙した気分になれると説明してくれました。
実際、私もそれを信じて、だんだんと軽いタバコへ変えました。そして、友人の言う通り、軽いタバコでも十分喫煙した気分になれました。しかし、そこから禁煙するのは、容易ではありませんでした。
考えてみれば、深く吸い込んだり、根元付近まで吸ったり、本数が増えたりとニコチンの摂取量は減っていた訳ではなかったのです。
このように、低タール、低ニコチンであれば問題なしや、そのうち禁煙できると考えるのは大間違いですので注意しましょう!
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